ワッペン用の接着剤はフィルム状になっており、刺繍をしてカットする前に圧力機を使って高熱・高圧でワッペンの裏に貼り付け加工しています。
どのようにしてワッペンが布地に接着するのかご説明します。
- アイロン台などの平らな台の上にウェア等を置きます。
- 貼りたい場所にワッペンを置いて、ハンカチのような薄い布地を当て、スチームアイロンで両手で体重をかけて、10秒くらい強く押さえます。このときアイロン跡をつけないために、アイロンを左右にスライドさせることも大切です。
スチームアイロンが無い場合は、あて布に水を含ませてから、アイロンをかけてください。
- ウェアを裏返して、裏側からも同じ要領で、強く押さえます。
- 冷えるまで待って、出来上がりです。
冷えた後、ワッペンが剥がれそうでしたら、もう一度上記の作業を行ってください。
- うまくいかない時は、圧力不足か、生地がアイロン接着に不向きかかもしれませんので、縫い付けをお勧めいたします。
- ウェア等を焦がさないよう、また火傷にご注意ください。
アイロン熱でフィルム状の接着剤が溶けて、液状になります。それから強い圧力をかけることにより、液状の接着剤が逃げ場を失って、繊維の中に溶け込んでいきます。そのあと、冷やすことにより接着剤が固まりワッペンが固定されるわけですが、ワッペンを熱着する上で、一番大事なことはこの圧力です。
圧力が弱いと溶けた接着剤が繊維の中に入り込めずに布地の表面にだけ付着しますので、洗濯したあと、剥がれやすくなります。ワッペン用接着剤は、普通のボンドなどとは少し性質が違いますのでご注意ください。